THE PROWLER(邦題:ローズマリー)


お話的には前に感想書いた「血のバレンタイン」と同じパターン。過去に忌まわしい事件があった町が自粛していたパーティを再開したら「ぱーちーなんぞ許さん!」という殺人鬼が現れてさあ大変!殺人鬼の正体やいかに!?
とにかく前半が秀逸。特に、ダンパのおめかしするおにゃのこ達と、軍服、軍用メット、ナイフ、銃剣、そして何故かフォーク*1で武装を整える殺人鬼を交互に映す描写がオサレ。てか、この格好イカスなぁ。*2
序盤からいいテンポで犠牲者が出るのもよいですね。しかも、いきなりヒロインとルームメイトの部屋で!そこで魅せるトム・サヴィーニ先生のやたら気合の入ったゴア描写。これが、じっくり見せてくれるんですよ。ひたすら長まわし。脳天から喉まで銃剣で貫かれたにいちゃんがもがきながらやがて痙攣しながら白目を剥く、とか、シャワールームで鋤にお腹を貫かれたおにゃのこがおっぱい揺らしながらグイっと持ち上げられるとか、巧い。巧すぎる。「血のバレ」のゴア・シーンはネタ勝負って感じでしたが、こちらはサヴィーニ先生の確かな技術に裏打ちされた自信が伺えます。でなきゃ、あんな長まわしで見せられないよなぁ・・・というか、あの長まわしに耐え得るってトコが凄いですよね。CGとかじゃないアナログ技術なのに。やっぱ先生は偉いなぁ。
しかし、中盤はちょっとダレます。過去の事件の因縁が徐々に明らかになる部分ではありますが、やっぱスラッシャーはある程度の間隔で殺人描写が欲しいところ。ここが惜しいね。
しかし、後半のファイナル・ガールとの追いかけっこは、さすが「13日の金曜日完結編」のジョゼフ・ジトー。ここらへん上手いよね、この人。ただ、殺人鬼との決着部分は、その中盤からバレバレな正体含めイマイチかなぁ。「犯人と思わせて実は」って要素もあるんだけど、そこらへんをジャケ裏でバラしちゃってるのも×。*3まぁ、ショットガンで頭蓋粉砕!でも下顎は残ってブラブラ!とか描写自体は気合入ってるんですけどね。でも、これを経て「13金完結編」に至るのかと思うと感慨深いです^^
そうそう、最後のオチはなかなか独特で素敵だと思います。単純なびっくらかしではなし意外性もないけれど、インパクト大。こういうの初めて見たなぁ。お気に入りのエンディングです♪

*1:農作業用の鋤

*2:これで懐中電灯メットに括り付けたら津山30人殺しだなぁ

*3:これは製作者にとっては不可抗力ですが^^;