13日の金曜日(原題:Friday the 13th)

なんとかリメイク版鑑賞前に書けたぞ・・・というわけで1980年公開のオリジナルの方です。

「実はジェイソンが犯人じゃない」のが「スクリーム」でもトリビアとして取り上げられてましたが、もう一つ重要なトリビアが忘れられがちですね?そうです。
ケビン・ベーコンは飛込みが下手!(激しくどうでもいい)
それはともかかく、結構意欲的・・・というか、貪欲な映画ですよね。「ハロウィン」の2匹目のドジョウ狙いなわけですがが*1、それだけじゃなくヒッチコックの「サイコ」を意識してるところ*2とか、「オイシイとこ取りで一発当ててやんぜ!」という気概が伝わってくる。
そして、ヒッチコック先生が演出技術で直接描写を避けた*3のに対し、「コッチはサヴィーニ先生のテクでバッチリ見せたるでぇ!」とばかりの直接的ゴア描写!犠牲者の数も増やしていつもより多めに殺しております!的な。*4
ヒッチコック先生と比べると演出レベルでは落ちますが、視覚的アピールは十分。しかも、サヴィーニ先生のテクがまたいちいち素晴らしい。あの時代にこんな特殊メイク*5見せられたら、そりゃ「ケビン・ベーコン殺された」とか言い出されても納得です。売れるわけだ。


そして終盤。遂に発覚する殺人の事実。パニくるヒロイン!そこに差し伸べられる救いの手・・・と思わせて姿を現す殺人鬼!ベッツィー・パルマーの登場がいささか唐突で正体バレバレなのが若干残念ですが、この最後の追いかけっこが好きなんですよ。サイコな殺人鬼がただのオバチャンなのが、本作に限っては凄くイイ。なんか、ファイナルガールのヒロインととてもバランスがとれているというか。最後の首を刎ねるシーンがね、もうたまりません。あそこでスラッシャー映画のカタルシスっていうのを学んだ気がします。


あと、若者たちのキャラも良いですよね。みんなキャラ立ってるし、珍しく馬鹿がいないという。唯一のおふざけキャラだって「大丈夫ですか?」って、その挙句、だし。いいコらですよね〜彼らだったらあんな事故も起こらなかったんじゃないかなぁ。


最初に本作を観たのは幾つの時だったろう・・・夜、うなされたっけなぁ(笑)多分、ボーヒーズ夫人の「狂気」というのが、子供心に新鮮だったんだと思います。そこらへんのオバチャンも、ちょっと歯車が狂えば殺人鬼になり得る。なんかそれは和風の恐怖「たまたま呪われた場所に足踏み入れちゃったか云々」同様、回避不可能な脅威に思えて、ガキるしはは布団の中でガタガタ震えていたのでした。


ところで、ジェイソンが事故死する前のボーヒーズ家の様子も見てみたいですよね。リメイク版「ハロウィン」でロブ・ゾンビが見せてくれたような手法のリメイクも、見てみたい気がします。*6
あ、余談ですが、もうじき日本でも発売の2度目のゾンビ版「ハロウィン」DVDは、アンカット版らしいですね。
どんくらい違うんだろう・・・昔「ターミネーター2」は劇場版でガッカリし、ディレクターズカット版で大ファンになった経緯があるだけに、ちょっと観てみたい気がします。あーでも、2度目のリリースだからレンタルに並ばないのかぁ・・・誰か買わないかなぁ。(ちら

*1:そこはメイキングでカニンガム監督自身がバラしていて清々しいw

*2:ヒロインと思われた少女がイキナリ殺されるとか

*3:レーティング対策らしいですが

*4:今見ると結構おとなしいしですけどね。でもそれが逆に生々しさを助長したり

*5:この表現も死語になりつつありますねぇ・・・しみじみ

*6:今回のリメイクにもそういう要素があるかもしれませんけどね