ミッドナイト・ミート・トレイン(原作小説)

そろそろ北村龍平版「The Midnight Meat Train」が届く頃なんで、クライヴ・バーカーの「血の本[1]ミッドナイト・ミート・トレイン 真夜中の人肉列車」(集英社文庫)収録の表題作を再読してみました。
やはり、『深夜の地下鉄に殺人鬼』というベタな部分より、クトゥルー的な大オチが楽しい。そして、「地底にグルメ*1な太古の存在が棲んでいました」だけではなく、その太古の存在を支援する組織立った人間たちがいるところが面白い。
また、その食料調達列車専用地下鉄駅が、太古の存在が潜む糞便にまみれた地底と対照的に、白タイルに象徴される実に綺麗な場所なのも良い。その維持費用とか、どうやって賄ってるんだろう?なんて考えるとわくわくしますね。
ただ、主人公のNYに対する愛憎入り混じった感情とか、その内面描写が浅く、それが、最後彼が父祖達に傅く瞬間のカタルシスを薄めてしまっているような気がする。


さて、ビクマウス北村のハリウッド・デビュー作は、どんなアレンジを加えてるのかな?
原作では引退間近といった印象のマホガニー役がヴィニー・ジョーンズってあたり、既にかなりの展開の差を予感させるわけで、公開前のアチラから聞こえてくる評は結構べた褒めに近いものがあったのだけど、チラホラと「やっぱり北村www」という評も聞こえてきており、いやぁ、観るのが楽しみです^^;
とか言ってたら届いた。よぅし、観るかな。

*1:美味しく処理された人間のお肉大好き