「アバター」関連書籍感想

衛星パンドラの動植物デザインに魅せられて最近はそのことばっかり考えてます。で、辛抱たまらず関連書籍を2冊とも購入。

アバター 公式完全ガイド

アバター 公式完全ガイド

「アバター公式完全ガイド」は、一種のフェイク報告書な体をとっている。パンドラのサバイバル・ガイドとして、衛星パンドラや主清ポリフェマスの大気、地質の構成から始まり、ナヴィの生態、パンドラの動植物のデータ、パンドラ進出計画における地球人類側のテクノロジー等が、反RDA視点で書かれている。
そこに描かれた設定の数々には本当に舌を巻く。てか、どう考えても1本の映画のための設定にしては凝りすぎているw
映画で数カットしか登場しなかった小動物、昆虫、植物にすら、人間側の呼称に、ナヴィによる呼び方、生態が設定されていて、そこにさらにフェイク筆者のコメントが記載され、おまけにナヴィ語辞典まで収録されている凝り様。
また、映画ではまったく触れられていなかった事柄への言及も多く、中でも地球の描写とナヴィの食文化については映画内で見たかったところ。
地球の「ブレードランナー」じみた描写は目新しいものではないけれど、もはや植物は存在せず、近いうちにエキソパックなしには暮らせなくなると予想される世界が描かれていれば、より、グレースやジェイク、他の同調者達*1がパンドラに魅せられていくのに説得力が加わったと思うんだよね。
ナヴィの食文化についても、本編で宮崎アニメ的描写が頻出する*2ので、やっぱガツガツ美味そうに飯を頬張るシーンは欲しかったな。
他にも様々な設定が開陳されていて、これらの設定が生かされていたとするなら、おそらく来るであろうディレクターズ・カット版は凄いことになりそう。特にナヴィ側の描写だけで1時間は追加されると見たね!*3
The ART of AVATAR ジェームズ・キャメロン『アバター』の世界 (ShoPro Books)

The ART of AVATAR ジェームズ・キャメロン『アバター』の世界 (ShoPro Books)

「The ART of AVATAR」は、映画のラフスケッチ、コンセプトアート集。収録点数に若干の物足りなさはあるけれど、あー、やっぱこの衛星の生態系デザインは大好きです(はあと
イクランはやっぱり綺麗カッコ良すぎだよね・・・蝶のようでありドラゴンのようであり航空機のようでもある。素敵すぎだわ・・・イクランやトルクはナヴィ並のビジュアル点数欲しかったよぅ><
肝である植物もねー美しいよねー。「完全ガイド」で『ナヴィやイクランは口の形状が魚類に近く、海生生物から進化したに違いない』みたいな記述があるけど、植物も深海植物的だよね。そこらへんの「海っぽい」とこも、俺の心を捉えた一因かもしれないな。
あー、やっぱもう1回くらい劇場で観ておこうか。今度はもうちょっと前の席で。字幕に邪魔されないように吹替え版ってのも悪くないかもなー。

*1:特にパイロットのトルーディ(ミシェル・ロドリゲス)はナヴィとの接触体験もないので、軍を裏切る理由が「正義漢」でしかないステロタイプで実に勿体無かった

*2:C-21ドラゴンとAT-99スコーピオンの編隊は、どう見てもトルメキアの飛空挺団だよなー。ナヴィのイクランはメーヴェやガンシップに見えるよね?そういやドラゴンはラピュタゴリアテにもイメージ似てるかもしれないな

*3:個人的にはナヴィ側の描写で1時間、人間側の描写で30分は追加して欲しいところ。ナヴィは生態や様式の描写がもっと欲しいし、ツーテイはもうちょい確執があったと思うんだよね。人間側は総じてドラマが足りなさすぎるし