「アイアンマン2」短評


いやー、吃驚した。ロバート・ダウニーJr.演じるスターク社長に萌えるつもりで劇場に足を運んだのに、まさかジョン・ファヴロー(↑)に萌えることになろうとは!
本作の監督でありながら、前作で社長の車に頑張ってついていく運転手ハッピー・ホーガン役を、シーンは短いながら印象的に演じていたジョン・ファヴロー*1
まさか、ハッピーの出番がここまで増量するとは嬉しい誤算!彼の激しいバトル・シーンとその後の「ひとり倒したぞ!」に、観客全員がほっこりすることウケアイなのです。ちょう萌える。
勿論社長もあいかわらず萌やしてくれます。ストーリー的にも重要な悩みの種があってイマイチはじけ足りなかったり逆方向に迷走したりもしますが、ナルシーな社長のそんな醜態もまた萌えます。
諌め役ローディ中佐の「ウォーマシン」とのバトルは、まんま「男の子の喧嘩」でこれまた微笑ましい。
しかし、個人的にちょいと残念に思う部分もあったりします。
まず、やはりローズ中佐役がテレンス・ハワードからドン・チードルに変わったのが痛い。
チードル云々ではなくて、ハワードとチードルのイメージの差が激しすぎて、本作のみだと2人が親友というのが、どうもしっくりこなくて・・・せめて前作冒頭の飛行機の中で酔っ払うシーンみたいなのが本作にあれば、チードル=ローズ中佐にも馴染めたと思うんですが。
もう1つが敵役イワン・ヴァンコ。「親爺がアーク・リアクターの共同設計者」以外に、キャラクターが無いに等しいというのは、ちょっとミッキー・ロークに頼りすぎじゃないかなー。
裏スタークとして、もっと美味しいキャラに出来たと思うんだけどなぁ。
むしろサム・ロックウェル演じる小悪党ジャスティン・ハマーの方がよっぽどキャラが立ってますから。
で、それら描写不足の原因じゃないかなー、と思うのが大増量された「アヴェンジャーズ」への伏線。
前作の「ちょっと匂わせて知ってる人だけニヤリと笑える要素」なんてもんじゃないですよ。もう「アイアンマン3」=「アヴェンジャーズ」でも全然不思議じゃない勢いですから。
その分、サミュエル・L・ジャクソンをいっぱい見れたり、スカーレット・ヨハンソンが大活躍したりするし*2、本作のテーマにも絡む組織なので、一概に「アヴェンジャー」要素を否定は出来ないのですが。というか、にわかマーヴル・ファンとしては某アメリカとか某ソーとかチラつかされるだけで大喜びなんですけどねw
ただ、やっぱり様々な要素が激増しているので、ちょいとまとまりに欠けるというか・・・ライミの「スパイダーマン」シリーズに例えるなら、「3」*3よりは上だけど「2」*4にはなれなかった・・・って感じかなぁ。
と、まぁ、苦言の方が多くなりましたが、なんだかんだで思いっきり楽しみました^^
何より、おかしな方向に舵を切ることなく、社長らしい話になったのは良かったです。SFガジェットの数々はやっぱり楽しく、ペッパーとのやりとりなんか相変わらずニヤニヤ出来ますしね〜!

短評:アイアンマン(原題:IRONMAN)
「アイアンマン」(吹替え版)短評

*1:役者出身の監督

*2:超カッコエー。何気に本作が初ヨハンソンw

*3:私の「スパイダーマン3」個人的評価⇒詰め込みすぎてせっかく蓄積してきたドラマが駄目になっちゃった。ガッカリ!

*4:私の「スパイダーマン2」個人的評価⇒神作品