「ピッチブラック」(ディレクターズ・カット版)短評
なんというか、こういう「エイリアン」1作目的な映画って久しぶりで、それだけでも素敵だったのに、冒頭の宇宙船墜落シークエンスからしてもう素晴らしく!
そしてなんといっても不時着した惑星に棲息するエイリアンがまた独創的でイイ!造型もギャオスっぽいというかいかにも切れ味良さそうなんですよ!*1そして人喰いの群れ!素敵!今モンハン欲が減退している私ですが、こいつら狩れるなら復帰してもいいくらいw
で、この凶悪人喰い切れ味抜群エイリアン群の設定が実にイイのです。どこらへんがイイのかというと、暗闇に棲息して光が苦手という設定が、低予算映画というのを逆手にとったスケールを与え、しかもサスペンスとしてバッチリ機能している点ですね。
基本砂漠なので昼間は無論予算はかからず、夜になれば無論視界は限られるので、やつらの鳴き声*2や羽ばたき音だけでもう近くにいるんじゃないかとドキドキです。そして僅かな光源が照らした先にひしめく暗黒怪獣ピッチブラックたん!プォォォーンム!!*3
暗闇のせいで大群なのにエイリアン自体の描写は要所要所だけでOK*4という演出と予算双方に貢献するこのアイデアの素晴らしさ!
そして、殺人犯にして脱獄囚のリディックのみが夜目が利き*5、いつ裏切るか知れない犯罪者を頼らざるを得ない、という設定の妙!
あと、光を嫌う習性と大群で襲い掛かり瞬時に人間を細切れにする描写は、明らかにXbox360ゲーム「Gears of War」の剃刀カラスことクリルの元ネタですね!てかモロだよねw
そしてヴィン・ディーゼル兄貴演じるリディックさんがこれまたイイ味出してるんですよ。単なる悪党で終わってないし、かといって安易な「悪党っぽいだけの正義漢」でもないという。
さらに忘れちゃいけないのが実質的主人公のラダ・ミッチェル!冒頭のある選択と自責の念が、彼女を本物の「船長」へと成長させるプロットは本当に格好良かった・・・映画版「サイレント・ヒル」*6に未公開傑作ワニ映画「ROGUE」*7。そして「ピッチブラック」・・・私の中で「ラダ・ミッチェル出演作にハズレなし」神話が出来つつあります。
と、いうわけで、かなり満足出来てしまった「ピッチブラック」。
一方続編「リディック」はとても評判が悪く、これまで観るつもりはさらさらなかったのですが、なんだか妙に気になってしまったのでAmazonでディレクターズ・カット版をポチってしまいましたw*8
そしてさらに、ついカオス館に北米版Xbox360ソフト「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」*9も発注しちゃった☆
さてまた節約の日々が始まる・・・(いつものことだな)
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*1:クリーチャー・デザイン、パトリック・タトポロス。GJ!
*2:イルカみたいでキュート!飼いてぇ!
*3:勿論正式名称じゃないですが、この名称と鳴き声の出展はコチラ⇒http://hiyokemusi.exblog.jp/tags/%E3%83%94%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF/ いやもう最高ですw
*4:と言いつつ結構出てくるのが嬉しいところ
*5:眼球に特殊な手術をしてあり、エイリアン同様光が苦手なので普段は遮光ゴーグルをしている
*6:旧ブログ「サイレント・ヒル」感想①⇒http://seltze.seesaa.net/article/21334019.htmlhttp://seltze.seesaa.net/article/21334019.html (ちと古くて恥ずかしい////) ついでに感想②も⇒http://catglasses.exblog.jp/8274813
*7:旧ブログ「ROGUE」感想⇒http://catglasses.exblog.jp/9638133/
*8:なんでも長尺のディレクターズ・カット版だと色々補われているのだけど、残念ながらレンタルされてないそうなので