「キック・アス」(原作コミック)感想

※映画版を含むネタバレがあります!未見の人は回避推奨!!

キック・アス (ShoPro Books)

キック・アス (ShoPro Books)

「KICK-ASS」(US版)短評 -ねこめがねUNRATED-
↑のとおり輸入盤Blu-rayでハマりまくった痛快娯楽大傑作「KICK-ASS」(邦題:キック・アス)の、邦訳された原作のグラフィックノベルを読んでみましたよ!
うわー、吃驚した!結構雰囲気違うんだもの!
原作の方がより血塗れで、トーンも暗いというか重いというか痛いというか。とてもシリアスな作風で、笑いの要素や漫画的な誇張がほとんどないのには、本当に吃驚。
基本的な筋立ては同じなのに、こうも読後感が違うなんて!
そして、何人かのキャラは設定がかなり違います。
映画版レッド・ミストはワルになりきれないところがあって、それなりに好感が持てるキャラでしたが、原作版では単なるヤクザの馬鹿息子でデイヴを騙すのに微塵の躊躇もなかったり。
ケイティも、原作だとえらいビッチで吹きましたw登場時からモロに嫌な女オーラ出しまくりで、「ゲイじゃない」告白の後なんか、映画とは真逆の展開ですから!
ビッグ・ダディの真実の過去も、多分映画とは違いますよね。映画は輸入盤で観たので台詞とかチンプンカンプンだったのですが、きっと「元警官」のままだと思うんですよね・・・
あと、終盤の復讐シーンも、映画のキック・アスとヒット・ガールの役割のバランスが凄く好きだったので、原作にはちょっとしっくりこなかったり・・・あの痛快極まりないバズーカのシーンもないしね。
ラストも全然雰囲気違いますよねー。映画だとあんなにハッピーな感じなのに・・・原作デイヴ切なすぎる・・・(涙)
そんなわけで、「どっちが好きか?」と問われれば「映画版!」と即答はしますけど、この原作のトーンもアリだと思うんですよね。
ビジュアルノベルもわざわざ映画に準拠した「KICK-ASS THE MOVIE」を出すみたいなので、原作忠実版の映画も観てみたいなー、などと思ったり。よりゴアで、重くて、痛みを伴うヒーローオタク達の挽歌になりそう。誰か作ってくれないかなぁ^^

映画の予告編貼ってみる。やっぱ雰囲気違うわーw