『機動戦士ガンダムUC ep.7虹の彼方に』感想(バレあります版)

こんにちわぐっ(*゚▽゚)ノノ腰痛持ち老ワグナー、rushihaです。
久しぶりにTwittertweet転載ではないマトモなブログ記事書きます。
イベント公開したばかりの『機動戦士ガンダムUC ep.7虹の彼方に』感想です。
自分の中で熱が冷めないうちに書いておこうと思いまして、そーなるとバレ回避の難しいTwitterじゃ駄目かなーというわけで重い筆をあげた次第(・ω・)

では、以下、はてな記法なんざ忘れてしまったので(笑)折り畳みもなし。鑑賞後推奨。自己責任でドゾ!
スマホ入力で空白を半角設定にしてるので、もしかしたら行間詰め詰めになって読みにくいかも!?そしたら御免ね!)


本シリーズの何が素晴らしいかって、本家やOVAでは殆ど触れなくなってしまった、ニュータイプや、彼らやサイコフレームを通して起こる超常現象、それを真っ正面から引き継いでくれたことね。
俺って、例えばホラー映画の『REC』みたいに、前作の最後にオチとして投入した要素を、きちんと受け継いでくれるのって大好きなんですよ。
たとえそれが「インパクト狙いで、物語を畳むため」の要素だったとしても。
実際、OVAはあくまで外伝てこともあり、うかつに新人類誕生させるわけにもいかず、ミリタリーの側面を重視するしかなかったわけだけど、富野御大もF91では一歩踏み込んだものの、結局V以降、総決算であるターンエーでもそこらへんは触れられずに終わりましたからね。
別枠であるガンダム00がそんな停滞を吹き飛ばして先へと進んでくれて溜飲は下がったものの、本家は「人気ある一年戦争主軸にMSのバリエーション増やして、話進める気ないのかなぁ」と、ちょっとガンダムへの熱意を失い始めてた俺だったり。
そこへ、UCですよ!

箱の正体、俺は「宇宙移民者の自治権認める」くらいだと思ってたんですよ。(※原作未読です)
それがまさか、人類の宇宙での進化を願う内容だったとは…!
「そうか、最初からポストヒューマンSFだったんか!」
という後付けは、俺にはたいへん好ましいものでしたのよ。超素敵!

しかも、ララァの言った世界(事象)は存在して、ニュータイプはそこを垣間見れる存在であり、バナージは生きながらその領域に(多分一瞬)踏み込んだ、という明確な描写。

上手いのは、敢えてバナージの描写を少なくしてるとこね。リディ視点をメインににするとこで、ポストヒューマンそのものの実相は描くことを避けてる。狡い、とも言えるけど、本家ではあるが外伝でもある立ち位置を理解した上での、ギリギリの踏み込みを見せてくれたと思う。

バナージの個人的な物語は、ep.4、ep.5で殆ど決着ついてるしね。
ep.4のロニとの対決は、父の祈り(呪縛)を遺された者同士の映し鏡に、ジオンと連邦の禍根を乗っけた構成が見事過ぎて、鳥肌立ったものですよ。
バナージとオードリーのボーイミーツガールも、ep.5の「はいっ」一言に集約されててホント見事。

だからこそ、終盤は箱の真実とニュータイプに全てが収斂していくというね。
その上で、箱の真実が「連邦の停滞(腐敗)」にも説得力を与えたし、以降、コスモバビロニアやガチ党などの反連邦勢力がポコポコ台頭出来ちゃう「連邦(アナハイム)の優位性の低下」にも説得力を与えてくれるて。
踏み越えつつも、その後の整合性をむしろ補強すらしているこの展開!
いやホント、難度も書いてるけど、素晴らしいお仕事ですよ、これ。

最後にネオジオングのことを少し。
シャアを演じつつ「シャアじゃない」と看過された男にはピッタリの乗機でしたねー。
「早くない」「電子戦主体で、むしろ防御に秀でている」というシャアらしからぬ機体に「赤色」「ジオングの名」と、この「あー、コイツほんとシャアじゃねーわ」感が巧いなぁ。
その末路がカミーユを彷彿とさせるのも、グゥ。
(EDにアンジェロ君がフラウ風に走り出したらどうしようかと思ったw)

あとね、このシリーズって語りすぎずに読ませるのが巧い(だからこそこの尺でまとめきれた)のだけど、今回はネオジオングの終盤の武器無効化攻撃ね!
あそこで誰も「武器だけを破壊的するのかっ!?」とか言わず、ちゃんと描いてわからせるとこ、スゲエなって。
只でさえ動かないネオジオング戦でカットインや機内描写なく、爆発する武装、間一髪投げ捨てるマグナムなど、凄い作画リソースをつぎ込められるからこそではあるけど、いやぁ眼福でした。

この後、そのフロンタルのオリジンたるキャスバルの若き頃の話が、おそらくUC並みのリソースぶっこんで作られるのだから、いやぁ、上手な流れすなぁ!しかも久々の安彦さん総監督!

というわけで、UCは離れかけていた一匹のガノタを、まんまと引き戻すことに成功したのでした!おしまいっ!