THE MIDNIGHT MEAT TRAIN
※以下、かなりイイカゲンな上に曲解したあらすじ
オッス、おらレオン！苗字は多分カウフマン！NYでしがないキャメラマンやってます！ちなみに彼女いますんで！ハハハ妬くなよどっかのカウフマンｗｗｗ
ところで最近、地下鉄がらみの風景撮ったらブルック・シールズに褒められました！うひょー♪
よおし、地下鉄内の悲喜交々を撮りまくるお！
ところが、行方不明になる直前のおにゃのこ撮ってたみたいでちょっと涙目＞＜
でも写真褒められて元気いっぱい☆よおし、もっと撮るお！
そしたら、印象的なヴィニー・ジョーンズ発見！撮ってみた！んで現像してみたら・・・あれー？このヴィニー・ジョーンズ、犠牲者ちゃんと写ってるお？
気になってツケまわしてるうちに、アレ？おら・・・もうヴィニー・ジョーンズしか撮れない身体に・・・しまいには職場*1にも押しかけて激写しまくるる始末。コレって・・・恋？
おかげで、せかっく婚約者がストリップしてくれてるのに、シャッターを押せない始末。
「ゴメン・・・俺もうスゥツ姿のヴィニーしか撮れない・・・」
「酷いわ！閉店後のダイナーであんなに唐突に愛し合ったのに＞＜」
そして、逆恨みでヴィニーにストーカー行為を仕掛ける彼女。（なんだ似た者同士じゃん！）
嗚呼、このままでは彼女とヴィニーの間に修羅場大戦勃発の危機＞＜
とりあえず俺は、完全武装して地下鉄に向かうのだった・・・！
そ し て 始 ま る 超 人 バ ト ル ！
まったく怖くないのでビビリな俺には有難かったが、ホラーとしては大失格だよなぁ。
（以下ネタバレにつき、自己責任で「続きを読む」へどうぞ）
殺害シーンがどう観てもアクションシーンとして撮られています。ハンマーで脳天一撃されて眼球飛び出した男の周りをカメラがスローで回りこんで血飛沫眼球しっかり見せるとか、電車内でのバトルで吊るされた死体*2が損壊しまくるとか、まぁCGではあるけど楽しいゴアはあるものの、やはり「スラッシャーの魅せ所」ではないんよね。
やっぱ、アクション。しかもネタに走り気味の。
つうか、全編これぽっちもホラーの文法で撮られてないという。
主人公を売れないカメラマンに設定して、徐々に地下鉄殺人に結びつける筋はいいと思う。
けど、そのため、地下鉄に舞台が移らない限りホラーなシーンは起こらないと、観客も了解済みなんですよね。そうなると、所謂「フツーのシーン」をいかに持たせるかが、中盤までのキモになるわけですが・・・コレがまったく面白くないんです。
ぶっちゃけ退屈。つい一時停止しないまま「お茶でも汲んでこようかな」なんて思ってしまったり。やっぱ、北村*3はこういうとこ弱いよなぁ・・・
で、超人バトルの件。
個人的には「アライブ」の唐突超人バトルに比べれば随分マシだと思います。レオンにそういう素質がある描写や、一応襲名の儀式を経ていますからね。壁を走ったりワイヤーアクションしたりとかするようなトンデモレベルの超人バトルではないですし。
しかし、音楽であるとか、撮り方であるとか、そこに従来の北村臭がするのがイカンのですよ・・・いや、北村臭を全否定するわけではないですよ？「ヴァーサス」みたいなお祭り映画ならいいんですよ。ただ、それを、一応ホラー映画でやってどうすんのって話です。
北村定番の、格闘シーンで360度カメラぐるぐるも、アレって、奇抜ではあるものの、臨場感や迫力はむしろ損なわれるんですよね。奇抜さにしても、毎回ほとんど同じネタだしなぁ・・・*4
ただ、原作のシーンを別のシークエンスでかなり忠実に再現するとか、そういう部分は結構好きです。原作既読者には「そこにコレ持ってくるか。なるほど〜」という意外性がありながら、それでいてお話の本筋は結末も含め忠実。*5
そこらへんを、クライヴ・バーカー先生は気に入ったのかもしれません。わざわざ出張ってきて北村監督と対談コメンタリしてるくらいですからね。しかもかなりご機嫌なノリで。*6
まぁ、最近の純ホラーから離れたバーカー先生の作風を考えると、ヒロイックアクション風味の北村演出がむしろウェルカムだった、というオチもありそうですが。あと「単にプロデューサーだから」とかｗ
そんなわけで、総評。
ケチのつけどころは山盛りだけど、私は全否定はしないです、この映画。
やっぱり北村映画だったけど、北村映画の中じゃまだ見れる方だと思うし。最後の闘いで日本刀持ち出さなかっただけでも、「まぁ、少しは成長したのかな」とね。*7原作者も大いに気に入ってるようですし（笑）
さて来週から、通勤電車では私もマホガニー座りで出勤かな！いや、私の鞄もあんくらいデカイんですよ＾＾；
